結婚式で知っておきたいマナー集

結婚式マナー集 招待状の巻

出席する場合

まずは「出席」の文字を丸で囲みます。 
「御」は受け取った人に対する敬語なので、二本線か斜線で消しましょう。 
「御住所」「御芳名」の「御」「御芳」も敬語です。消し忘れのないように気をつけましょう。

欠席のところは二重線で消してしまいます。
応用として「御」や「御芳」の文字を消す際に、「寿」の文字を上から書くと、 おめでたい場にふさわしくより華やかな印象になります。
また、「出席」の横に「慶んで(喜んで)」と一言書き添えると 、よりスマートになります。
さらに、余白にお祝いのメッセージを添えると、 より一層お祝いの気持ちと招待に対するお礼の気持ちが伝わります。

欠席する場合

できるだけ早く返信することがマナーです。
ただし、逆にあまり早く返信してしまうと 「最初から出席する気がなかった」と受け止められてしまうこともあります。
まず電話で事前報告をして、お祝いの言葉と、 『出席できないかもしれない』、『出席できるように調整してみる』旨を伝えましょう。
その後、少し間を空けて改めて返信はがきを出すと『大変残念に思うけれども出席できない』という気持ちがより伝わります。

また、メッセージには、「どうしていけないのか」という具体的な理由を入れるのがマナーです。
しかし、あなたが「他の誰かの結婚式と重なってしまい、そちらにいく、という返事をだしてしまっている場合」は、『当日は先約がありまして・・』などと、具体的な理由を書くのはやめましょう。
祝電やレタックスを送り、おふたりへのお祝いの気持ちを 電文や台紙に反映させましょう。
新婦宛ての場合は、旧姓で送ります。

招待状は、出席のときと同様「御」は二本線か斜線で消しましょう。
余白には、欠席理由を書き添えます。出席したいけれどもやむを得ずという気持ちを、お祝いの言葉とともに書き添えましょう。さらに、「寿」の文字を上から書くと、 おめでたい場にふさわしくより華やかな印象になり良いでしょう。

結婚式マナー集 ご祝儀の巻

ご祝儀の相場

新郎新婦との関係 ゲストの年代
20代 30代 40代
兄弟・姉妹 5万 5万 5万〜10万
いとこ 2〜3万 3〜5万 5万〜10万
甥・姪 3〜5万 5万〜10万
友人・知人 2〜3万 3〜5万 3〜5万
会社の上司 3〜5万 3〜5万 5万〜
会社の同僚 2〜3万 3万 3万
会社の部下 2〜3万 2〜3万 3万
取引先関係 3万 3万 3万〜5万

夫婦で出席する場合は、一人ひとりご祝儀を贈るのではなく、ふたり分まとめて贈ります。
一人2万円、3万円と考えた場合、 ふたりで4万円、6万円となりますが、偶数は縁起が悪いとされているため間をとった奇数の5万円を贈ります。

欠席した場合は、新郎新婦との間柄にもよりますが、出席する場合の金額の半分、もしくは3分の1とした一人1万円前後がいいでしょう。
*包むお金は新札を用意します。

ご祝儀袋

ご祝儀袋は、水引が「一度きり」の意味を持つ「結びきり」のご祝儀袋を使用しましょう。
5千円~1万円の場合は2百円~4百円程度、
1万円~3万円の場合は3百円~5百円程度、
3万円~5万円の場合は5百円~2千円程度、
5万円以上の場合は1千円以上の金封を選びましょう。

表書きの上段には、「寿」、「御祝」、「御結婚御祝」などの文字を濃い墨で太くはっきりと書きます。
表書きの下段には贈る人の名前を書きます。

中袋の書き方は、ご祝儀袋に包んである金額と贈る人の住所、氏名等を記入します。
タテ書きの場合の金額には旧字を使用しましょう。
お札の入れ方は、中袋を広げお札を表面を上にして置き、元通りに中袋を折り、「封」と書いてあれば糊で貼りましょう。

上包みの重ね方は、上包みを裏返し下側の折り返し部分を水引から抜き、中袋の表面を上にして水引から抜いた上包みの下側から上包みぼ上まできちんと入れます。上側から水引に通し、下側の折り返しが上に重なるように折り元に戻します。

袱紗の使い方は、慶事では紫、エンジ、赤などの赤系統の袱紗を使います。
入れ方は、袱紗を菱形に置き、ご祝儀袋を袱紗の中央より少し左に寄せて置き、左の角を持って中央に折る。
次に、上の角をその上に被せ、下の角を被せ、最後に、右を裏まで折り返します。

結婚式マナー集 服装の巻

男性

新郎よりも目立たない服装で新郎が着用の羽織袴などは着てはいけません。
裾がダブルのパンツはNGで、ブラックのフォーマルスーツが一般的です。
清潔感あふれるヘアスタイルでボサボサ頭や無精ひげなど厳禁です。
靴下については黒かもしくはスーツに合わせたカラーで、例えブランド物であったとしても、スニーカーはカジュアルすぎるのでNGです。

女性

新婦よりも目立たない服装で新婦の色=白と、喪服を連想させる黒は避けましょう。
肌は露出し過ぎず、肩だしドレスにはストールをしましょう。
派手なメイク、地味なメイク、行き過ぎたメイクは止めましょう。
ストッキングについてはナチュラルカラーを、ミュール等のカジュアルな印象を与えてしまう靴は避けましょう。

親族

新郎新婦よりも目立たない服装で格をそろえましょう。
新郎新婦が洋装だからと言ってそれにあわせなくても大丈夫です。

『体型が変わっていて着られなかった』が当日発覚では間に合いません式の前に、必ず袖を通しましょう。
親族内で服装がバラバラだと心から楽しめない原因にもなりますなので、親族内で、予め打ちあわせや話をしておきましょう。

「平服」と言われたら正装ではなくても良いという意味です。
着物やロングドレス、タキシードやフォーマルスーツなどの衣装で出かけると逆に浮いてしまう場合があります。
普段着で良いと言われているわけではありません。

結婚式マナー集 受付の巻

久しぶりの友人に会って話し込んだり、更衣室やトイレでお化粧直し等をしていると、あっという間に時間は過ぎてしまいます。気が付くと開宴時間直前で、受付の前でドタバタなんて事のないように、開宴の15分くらい前には受付をすませましょう。

受付係は、新郎新婦の身内の立場になります。仲の良い友人が受付係をしている場合でも、『本日はおめでとうございます』といった、お祝いの言葉を述べることを忘れずにしましょう
その後、『新郎(新婦)の友人の○○○○と申します』と、どちらの側の招待客か名乗ると丁寧です。

芳名帳がある場合は、丁寧にフルネームを書いてください。
芳名帳は、新郎新婦の記念として残るものです。字が下手でも構いません必ず自分で書きましょう。

ご祝儀袋は、相手の見ている前で袱紗から出し相手側に正面がくるように『気持ちばかりですがお祝いでございます』、『ささやかですがお祝いでございます』等添えて渡します。

結婚式マナー集 テーブルマナーの巻

洋食

ナイフとフォークが沢山ありどの順番で使うか分からない時は外側から内側へ向って使うのが正解です。

途中で席を立つ等するときは、フォークは背を上に、ナイフは刃を内側に「ハ」の字に置いておきます。
これが、食事中のサインになります。

食べ終わったらフォークは背を下にナイフは刃を内側にして平行に揃えてます。
斜めに置くのがフランス式、縦に置くのがイギリス式です。

床にナイフを落としてしまったときは、焦って自分で拾わないでサービス係の人に拾って貰いましょう。
新しい物を持ってきて貰えます。

*フィンガーボール

殻のついたオマール海老やカニなど、フォークとナイフで食べにくい料理のときには、フィンガーボールがついてきます。
指先の汚れを落とすとはいえバシャバシャと洗うのは厳禁です。
片手ずつ第二関節辺りまで親指と人差し指、中指を入れ、指同士を静かに擦り合わせるようにして洗います。
濡れた手はナプキンで拭きましょう。

パンが付いてきた場合は、スープを飲み終えてから一口サイズに千切って食べます。
齧り付くのは厳禁です。バターも少しずつ付けて食べましょう。

スープはスプーンを手前から奥へと動かしてスプーンは口に入れすぎず口元にあてて傾けるように掬い音をたてずに飲むのがマナーです。

和食

箸の使い方は、箸の中央辺りを右手で持って箸を持ち上げ、箸の先のほうを下から支えるように、左手を添えます。
そして右手を滑らせるようにして右方向へと動かし、親指と人差し指の付け根の位置に箸がおさまるように持ち替えます。

箸のマナーとして、二本の箸を手の平で握って食べる「握り箸」、箸をなめる「ねぶり箸」、箸についた料理を口でもぎとる「もぎ箸」、食べ物を突き刺す「刺し箸」、箸で器を引き寄せる「寄せ箸」、箸を持った手で食器を持つ「持ち箸」など遣ってはいけないマナーがあります。

食器のマナとして、椀の塗りを傷つけてしまう恐れがあるのでお椀のふたを裏返しにして戻すのは厳禁です。
一品ずつ食べ終わったら器を膳の外、邪魔にならないところへ器は重ねず出しましょう。

魚の食べ方は、裏返して食べては絶対に駄目です。
鰭がある場合は取り背中に近い頭よりの部分から表側を先に食べます。
食べ終わったら、骨や皮は皿の端に一カ所に纏めて寄せておきましょう。

刺身の食べ方は、山葵を醤油に溶いてしまうと山葵本来の風味が生かされないので、醤油に溶かさず、刺身に好みの分量をのせて刺身の方に醤油をつけて食べましょう。

中華

蓮花の使い方は、スプーンのように持つのは厳禁です。
人差し指を溝の中に入れ、柄の部分を親指と中指ではさむようにして食べます。

器に口をつけて飲むこと、音をたてて飲むことは、止めましょう。
ラーメン等の麺類を蓮花に乗せて直接口に運んで食べるのも止めましょう。

ターンテーブルの使い方は、基本的に右回りに回します。
少し左に回せば取れるのであれば左回りに回しても構いません。

お酒や食べ終わった皿を乗せるのは止めましょう。
食器について、中華料理では茶碗以外の食器を持つことは厳禁です。

ビュッフェ

ビュッフェ台は時計回りに進みます。
逆回りをするのは列を乱してしまうので止めましょう。

冷たい料理から温かい魚・肉料理、最後にデザート・フルーツ、飲み物の順に取りましょう。
皿に並んでいる物は、左端から積まれているものは上から取りましょう。

盛りつけ方は、自分が食べる分量のみを取るのが原則です。
但し、同じ料理を沢山取ったり、山盛りに盛るのは止めましょう。
冷たい物は冷たい皿に、暖かい物は暖かい皿に、汁物とそうでない物と分けて盛りつけましょう。

歩きながら食べたり、飲んだりするのは止めましょう。
壁際に並べられたイスは休憩するために使って構いません。
しかし、年配者に対する心遣いでもあるので、若者ゲストが占領するのはよくありません。
荷物置きにするのも止めましょう。

場所を移動するときは、皿はサイドテーブルに置いていきグラスのみ持ち歩きましょう。
食べているときに話し掛けられたら皿はサイドテーブルに置き、グラスは胸の高さ辺りに持っていくと綺麗に見えます。

使った皿やグラスは、メインテーブルではなくサイドテーブルに置いておきましょう。
散らかさず、隅に寄せたり重ねたりして、サービス係が片付けやすいようにしましょう。

その他

ナプキンの使い方は、乾杯が終わって主賓が広げてからナプキンを手にとります。
ナプキンを二つ折りにし、お腹側に折り目がくるように膝の上に置きます。
口を大げさに拭いたりするのは駄目です止めましょう。

逆に全く使わないのは「このナプキンは不潔で使えません」と取られてしまいます。
遠慮せずこまめにナプキンを使いましょう。
席を立つときは、ナプキンを畳んでイスの上、またはイスの背もたれの部分にかけておきます。

ワインを注いでもらうときは、グラスは手に持ったり添えたりせず、テーブルの上に置いたままにしましょう。
断るときは軽くグラスに手をかざしましょう。
自分で注ぐときは、ワイングラスの一番膨らんでいるところを上限の目安に注ぎます。

パーティーの最中にタバコを吸うのは厳禁です。
責めてデザートがくるまで待ちましょう。
その時も一言断りを入れましょう。

結婚式マナー集 スピーチの巻

披露宴のスピーチでは新郎新婦に祝福の気持ちを述べることがなにより重要です。
しかし、それだけでは個人的に「おめでとう」と言えば済むことです。
公の場でのスピーチには相応しくないでしょう。

主役の2人の良いところを上手に引き立てることがスピーチの目的の一つです。
他のゲストが知らないような新郎新婦の一面を話すと喜ばれます。

笑いを誘う面白い小話を話すのはよいですが、新郎新婦の評価を下げたり、自分を持ち上げたりするようなものは避けましょう。

新郎新婦が苦労をして育った場合などそのことをよく知る親族などは苦労話をしてしまいがちですが、しかし、披露宴が湿っぽくなってしまったり、そもそも結婚をする本人にとって触れてほしくない場合もあります。

過去の異性関係に関する話題や、年齢や身体的特徴に関する話題、収入・学歴・出産に関する話題などは、スピーチで話してはいけません。

スピーチの長さは、短すぎても長すぎても駄目です。
だいたい一般的なスピーチの長さは3分程度とされています。